" 種は人の精神の反映 "という視点を
科学、哲学、神秘学や神話的視点も併せて
検証し、表現しているアニマンダラ。
今回はそんな視点で見たときの
「種の絶滅」と「新種の発見」について書いてみます。
ただ、絶滅の話題となると
環境問題や生命多様性の保護などなど
どうしてもナイーブな問題も孕みますよね。
勿論、それはそれで考えていく必要もありますが
多層な課題と繋がりますので
今回そういったことにはあえて触れません。
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現在この地球上には
名前がつけられ、分類された生物だけで125万種、存在しています。
研究者によって幅がありますが
カナダのダルハウジー大とアメリカのハワイ大の研究チームの論文で
「これまでで最も正確な予測」とされるものによると
地球上に870万種程度の生物がいると言われています。
動物 ➡ 777万種(昆虫類含む)
植物 ➡ 29万8千種
菌類 ➡ 61万1千種
アニマンダラでは知覚や行動様式の違いから
動物種は、情動反応、自我パターンとアストラル構造
植物や菌類は、潜在意識のパターンとエーテル体構造
といったように、
異なる階層で対応していると捉えています。
こうした考えを、少し神話的解釈へと拡張すると
占星術の世界で、天体の発見が新たな精神の覚醒や
意識の運動と結び付けられているように
生物の新種発見もまた、同様の発想ができることに気付きます。
また、反対に
種の絶滅は、一つの自我パターンや、ある精神性が失われること
として見ることができます。
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あまり知られていませんが
こうした見方は、伝統的な古い霊性にありました。
2015年に関西で行われたアニマンダラレクチャーの鼎談で
ヌーソロジーの半田氏のお話にもありましたが
ドゴン族の長老・オゴテメリのエピソードは、その一例です。
" ドゴン族の村の一人の人間が死ぬと、地球上の動物の一対が死ぬ "
20世紀末から21世紀にかけて、種の絶滅が加速する一方
新種の発見も加速していますが、このような視点を背景にすると
失われる精神性と、新たな精神性の誕生が共に加速し
交差していることの反映、として捉えることができるのではないでしょうか~。
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● 失われていく生命
恐竜の絶滅など、生命史には
五大絶滅(ビッグファイブ)と呼ばれる大量絶滅がありました。
これらは、隕石の衝突や、大規模な火山噴火などなど
いずれも地球規模の環境変化がその原因とされています。
一方で今日、人間が登場してから、文明を築き始めたことで
環境破壊 = 人間による地球規模の環境変化が進み
この100年でその速度は、恐竜絶滅を遥かに上回ってしまい
現在は、生命史における『大6絶滅期』とも呼ばれています。
データーの取り方で計測値は変わりますが
なんと今日では
年間40,000種、1日で100種が絶滅している
という統計データが定説になっています。
17世紀〜18世紀 4種 / 年
19世紀〜20世紀初頭 1種 / 年
〜1975年 1,000種 / 年
〜現在 40,000種 / 年
こうして見ると
20世紀から後半にかけて急加速していることがわかります。
今日も世界のどこかで、100種類以上の動植物が消えている‥‥
なかなか実感が持てる話ではないと思いますが
アマゾンやボルネオなどの東南アジアのジャングル
自然豊かな大小の島々は、狭いエリアに多く固有の動物種がいます。
そんな地域の森林が伐採されて開拓され
環境が分断されることで、大小様々な動物種が滅んでしまうのです。
こうした絶滅の加速は
近代化による環境破壊の影響によるものと言えますが
精神の反映として見たとき
グローバル化による、西洋的な近代的価値観が世界に広がることで
地域固有の文化や風習に基づく精神性が失われていくことに
対応していると捉えることができます。
近代的自我一辺倒に染め上げられていくことで、失われていく精神性の反映です。
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● 現れる生命
しかし、そうして消えゆく動物がいる一方
人類が自然の奥地にどんどん踏み込むことで、新種の発見も加速しているんですね。
絶滅動物の勢いには及ばないものの
年間1万5千~1万8千種、と言われています。
そしてこれら新種には、二つのパターンがあります。
① 人間に知られていなかったり、一部の地元の人に存在は
噂されていたけれど、生物種として明確に記録されていなかったもの。
② 存在した痕跡がなく、近年になって現れたと考えられるもの。
つまり、進化して新たに登場したと考えられる種。
近年まで、生物学において新種といえば、①のことでした。
これを、『精神の反映』として見ると
潜在的だった精神性が表に現れてきたことを意味するでしょう。
一方で②は
人為的な交配や人間の外来種の移動のようなものを除いて
自然下では殆ど報告がなく
しばしばダーウィニズム批判の元にもなっていました。
(進化が起きるているのなら、全く新しい種が自然界で現れるはずじゃないか?と。)
ところが、そんな例も
ハイブリッド種を中心に21世紀入る頃から増えてきました。
例) ハイブリッドイグアナ - Wikipedia
例) コイウルフ
こちらは
新しい精神の芽生え、人の意識の進化の顕れ
と、捉えることができそうです。
現在ではハイブリッドが多いのですが
種 = 環世界と考えれば、環世界の統合を意味します。
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また、①・② どちらかわからないけれど
とても奇妙な新種動物も、どんどん発見されています。
石油などの化石燃料に替わる新たなエネルギー資源として注目され
日本にも豊富な埋蔵量がある、燃える氷メタンハイドレード。
これを採掘し安定的にエネルギーを取り出す方法が研究されていますが
なんと
このメタンハイドレードに生息するゴカイが発見されています。
通称 メタンハイドレードアイスワームです。
このゴカイの存在は、人類の精神性が
新たなエネルギー資源を利用できるだけの段階に
入りつつあることを暗示しているかもしれませんね。
● 深海は新種の宝庫
深海は、近年その探索が進み、毎年大量の新種が発見されています。
これらは光の当たらない深層意識の顕在化を意味しているのではないでしょうか。
スピリチャリティーの一般化に伴って、以前よりも
抑圧された意識や無意識に目を向ける人が増えてきこととも関連するでしょう。
深海の生物は、まさに夢のような、もしくは悪夢のような
あるいは宇宙のような、、そんな世界を連想する動物たちの宝庫です。
2016年に発見された発光するクラゲ
まだまだ深海は不思議と謎でいっぱい!プエルトリコで発見された新種の生物たち : カラパイア
● 再発見される動物たち
一度絶滅したとされたのに、再発見される動物たちもいます。
これらは、
失われた精神性の再生 や
顕在化したものの不安定な精神性の現れ、と考えられます。
例)ダルマハダカカメガイ
● 植物と動物に別れる謎の動物 その名もハテナ
新種には、興味深い動物が尽きませんが
中でも2005年に和歌山で発見された『ハテナ』は、とても奇妙です。
同じ動物ながら、細胞分裂時に、植物型と動物型に別れるというのです。
粘菌のように、生命サイクルの中で
動物的な状態と植物的な状態を行き来するものは
これまでもいましたが
(無意識と顕在意識、生と死を往復している精神の反映)
この新種は、二つに別れるのです。
動物型は、藻類を食べ、葉緑体を消化せず、再び、植物型と動物型に分裂します。
これは、常に潜在意識に焦点を当てて
自己の抑圧や、無意識を顕在化、クリーニングして
情動反応の囚われから自分を解放していく
新しいタイプの人の意識を反映しているのかもしれません。
興味がある人は 新種 生物 で検索すると
興味深い動物たちが、それこそワラワラと出てきますよ。
キリがないのでこのへんで。。
このように、皆さんも
新種や動物の絶滅を、私たちの精神性と重ねて
想いを巡らせてみては如何でしょう。
こうした視点は
人間を、自然と連続した存在として感じる感性を養い
また、様々な洞察を与える入口の一つになると思います。